人生で最大の、最高の決断をしたのは何歳のとき?
そう問われたら、すぐに答えが口から出てきますか。
最大の、最高の決断
ぼくの人生で最大の、最高の決断は、18歳のときでした。
大学へ進学しないでおこうと決めたんです。
進学校で勉強優先の日々を送ってきて、まわりも大学進学を当然の前提としていました。
当時の自分にはものすごく重い決断だったし、その後かなりのあいだ、ぼくの生き方やものの見方に強い影響を与え続けました。
いまもその決断の結果を生きているわけですが、すくなくとも29歳までは、その決断を引きずるように、重い荷を背負うような気持ちで生きていました。
なぜ29歳までかというと、そのころ海外に半年ほどの旅に出て、やっと自分のありのままを受け容れることができたから。
過去の決断と、社会からの評価
過去の決断とその決断をした自分を社会がどう見るかなんて極論どうでもよくて、大事なのはその自分を自分自身がどう受け止めるかだと、常識的な評価から自らを解き放つことができたのです。
当初から、その決断に後悔があったわけではありません。
ただ後悔はなかったけれど、その決断をした自分を社会が評価するとはまったく思えませんでした。
学歴に関する社会的な常識はわかっていたし、どっぷりそれに浸かって生きてきたわけですから。
それに、働き始めると、ちょっとそれはないんじゃないかという扱いをたびたび受けることがありました。
理性的な人が多く集まっていそうな大企業にも、そういう態度を示す人が散見されました。
目上にはペコペコして、立場的に下の人間にはひどい態度をとる、映画やドラマの登場人物みたいな人がここにいるんや!というリアル体験でした。
自分だってひとのことを学歴とか経歴というパッケージでぱっと判断することもあります。
でもある程度長く接すると、人柄とかどれくらい仕事ができるかとか、なんとなくでもわかってきますよね。
でも、パッケージや第一印象や一次情報で人を判断して、中身を見ず、見下した言葉遣いやら扱い方を固定化してしまう人もいる。
問題は、自分が自分の決断をどう評価するか
その社会評価というか常識的な考えに流されて、ぼくの自己イメージも低いままでした。
就職してある程度成績もあげて、自分ではちょっと自信がついたつもりだったのに、その会社員という枠を離れてしまえば、自分がどう社会からみなされるか、思い知りました。
だからこそ、社会や自分が信じる(信じてきた)価値観の外に出ることや、その価値観にそって努力してきた目標を真に否定することは難しいことだと理解してます。
でも、ぼくは当時の決断自体をまったく後悔していません。
むしろ最高の決断でした。
今では、貴重な実体験をいろいろ得られてよかったと心から思います。
また、捨てたはずの価値観にずるずる引きずられていた当時の自分の姿勢こそ、ちょっと弱気すぎたなぁと感じます。
そんなしょーもないヤツの評価なんて、放っときゃよかったのに、と。
18歳の決断
話を戻すと、18歳の決断のまえ、眼の前の光景は、何か想像の範囲内の、つまらない人生に思えました。
ここで方向を変えなければ、これまでの延長線上で手に入れるものが多くなるほど、方向転換が難しくなるし、捨てるのが難しくなると予期できました。
だからこそ既成の価値観から離れる決断をしたんです。
しんどい生き方を選択することになるとは覚悟していました。
しかしその選択をプラスに転化できずに10年以上苦しむことになるなんて、そのたいへんさも想像の範囲をこえていました。
社会の常識の外に出て生きてみると、それまで見えなかったものがたくさん見えました。
でも、あんなに愉快な毎日を送れることも想像以上でした。
転換点となった旅
ぼくの転換点となった半年間の旅は、日本という文脈を離れて自分を見つめることのできた貴重な日々でした。
自分の考えたことや感じ方の変化を日記に書いていたのですが、今回、それをまとめたサイトを作りました。
ほんと、あの時の決断がこんな現在をもたらしてくれるなんて、まったく想像できなかった…。
当時の自分に言ってやりたいこと、いま同じような誰かに言いたいこと
当時の自分が目の前にいたら、「おまえやるやん」と言ってやりたいところです。
当時の自分には理解者がいなかったので、そんなふうに言われたらうれしくてさぞ勇気づけられただろうなぁと思います。
いま、自らの選択にたいしてまわりから理解が得られない人や、自分の存在を自ら否定してしまいそうになっている人には、何かヒントになるものがあるのではと思っています。
ぼくみたいに10年とかしんどい思いを抱えず、自分の価値を信じて行動して欲しい。
自分の価値を最終的に決めるのは自分だし、その積み重ねが未来の自分を形作るのだから。
その道を行く人が少なかろうと、勇気を出して自分の一歩を踏み出して、未来を形作ってほしいと思ってます。