秋の京都は、11月の紅葉シーズンにかけて、一年でもっとも観光客の多い時期を迎えます。この季節はどこの神社仏閣も美しく、格別の風情があります。
ただ、問題は車の渋滞や有名スポット周辺での昼食時の行列など。静けさや何もない空間を求めて行った禅寺が混雑しすぎてという場合も珍しくありません。
ピークシーズンなので仕方ない面もあるのですが、できれば避けたいところ。
その方法として、早朝や夜間のライトアップを狙うというのは選択肢のひとつでしょう。
でも、もうひとつ、ほとんど語られない方法と穴場があることをご存知ですか?
本エントリでは、超有名な観光地から30~40分足を伸ばすだけで、別世界の京都を堪能できる方法をお教えします。
京都に住んでいても意外とまだ行ったことがないという人のいる場所です。
散歩気分で四季折々に楽しめる穴場
スタート地点となるのは超有名な観光スポット、慈照寺。
銀閣寺という名称のほうがメジャーですね。
世界遺産にも登録されている銀閣寺は、清水寺や金閣寺とならぶ京都観光の定番スポットです。でも、その近くに同じくらい有名な山があることを知っていますか? たぶんほとんどの方が、ニュースなどで名前を耳にした(または印象的な映像を目にした)ことがあるはず。
その山とは、大文字山(だいもんじやま)。京都に住んでいても、じつはまだのぼったことがないという人がけっこういたりします。市内のいろんな場所からあの大の字が見えるので、見たことのない京都人はいないでしょうが、のぼったことがないという人には意外と出会います。
さて、銀閣寺と大文字山。
両方とも知っていても、それを関連づけて思い出す人ってあまりいないと思います。
でも、大文字山って、若者の足なら銀閣寺から歩いて30分くらいでのぼれるんです。
のんびりのぼると40分くらいかな、足の遅い人でも1時間はかからないんじゃないでしょうか。
ほぼ一本道、30-40分で到着
道は簡単です。
銀閣寺の門前を左に(銀閣寺の入り口に向かって左。方角では北側に)曲がり、道沿いに歩いていきます。
自転車が駐輪できる空き地もあるので、自転車の方は停めていきましょう。
川沿いに進むと案内板が。その脇の小橋を渡ります。
ここからはほぼ一本道です。ほとんどはハイキング気分で歩けるくらいの山道です(三歳の子どもでも親と歩いています)。でもヒールの高い靴はやめておきましょう。パンプスで歩いている人を見たことがありますが、どうなんでしょう。スニーカーとか歩きやすい靴が無難ですね。
地蔵が見えたら目的地はもうすこし。地蔵の向こう側の道でも、そこから折れる道でも、どちらでも着きます。(道はほとんど枝分かれしていませんし、太い方を選べば迷うことはないでしょう。)
視界が開けた場所がゴール地点。火床が並んでいます。
そこが大の一画目です。
京都市街を一望できる絶景スポット
階段を上にのぼると、大の二画目のはじまりのあたりに。
写真で見るよりも生で見るほうがもちろん素敵です。
おにぎりを買っていって頬張るのも楽しいです。
ときどきトビにやられる人がいるので気をつけましょう。
緑のある場所を見ていくと、御所、下鴨神社、上賀茂神社、手前には吉田神社などなど。
遠いですが、右大文字や妙の字なども。
上の写真は夏のもので、紅葉の季節はまた別の趣があります。
あえて写真は載せませんので、実際に訪れてご堪能ください。
毎年8月16日になると、五山送り火のニュースが流れます。そのたびに「あそこにのぼって京都市内を見たなぁ」って感慨深く思い出されるのではないでしょうか。