前略Apple様。あなたと別れたあのとき伝えたかったこと

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前略 Apple様

 

ほんとうに久しぶりにメールします。
あの頃はメールではなく、パソコン通信って呼ばれてたっけ。
のどかで幸せな時代でした。ピーヒョロヒョロという声とともに、あなたはいろんなわくわくを運んできてくれた。いえ、あれはあなたの声じゃなかったわ。そう、起きぬけのポワーンというアクビこそがわたしにとってのあなたの声でした。耳の奥の三半規管から、あの声がまだこだまして聞こえてきそうです。今もまだあの声が聞けるのかしら? ……ほんとに知らなくて。

あらいやだ最初から脱線してしまいました。今日言いたいのはそんな昔話ではなくて。

 

もう20年ものあいだ、あなたのことは思い出すまいとしてきました。といってもそんなことはできないのですが。だって街なかはあなたの子どもたちでいっぱいですもんね。カフェに入っても、電車にのっても、そこらじゅうあなたの子どもやその取り巻きだらけ。これまでのわたしはその光景をわざと視界からデリートしてきました。表舞台から姿を消したと一部で話題になったあの頃のことを思うと、胸がつまるような思いです。

 

ほんと大活躍。それでも20年ぶりにあなたに連絡しようとあたしを決心させたのは、ある光景を見てふと我がことのことのように危機感をおぼえたから。もう関係のないあなたのことなのに。

けっこう、まだ忘れられないのかな? ううん、愛ではないと思う。あなたに捨てられて、あれは幻想だったってことに気がついたから。いえ、もしかしたらまだ情くらいは残ってるのかもしれないけれど。

でも気にしないで。わたしの旦那は器の大きな人だから。名前は知ってるわよね? そう、マイク・ドウズ。彼は、わたしがグーグ・アンドロとも友達づきあいしてることを寛容に許してくれてる。内心は穏やかじゃないみたいだけれど。

ごめんなさい、また脱線しちゃった。

今日はちょっとアンドロの子どものことで耳に入れておきたいことがあって。いえ、もちろんあたしの子どもではないわ。あたしと同じ日本人とのあいだにできた子。

けっこうな人気みたい。母親はフリーテルって名前だったっけな。子どもの名前はミヤビ。ほら、探偵の報告書貼っとくから見てみて。

 

 

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FREETEL 雅(FTJ152C-Miyabi) 初回入荷分は即日完売

FREETEL 雅(FTJ152C-Miyabi)が販売開始されました。初回入荷分は即日完売とのことですが、NTT-Xでは現時点で在庫が少しあるようです(送料無料)。

LTE対応 SIMフリー スマートフォン 雅 ホワイト FTJ152C-Miyabi-WH

 

ディスプレイ(サイズ/解像度) 5.0inch/1280×720(HD IPS)
CPU Quad core 1.3GHz
メモリ

内部RAM:2GB
内部ROM:32GB
外部メディア規格:microSD、microSDXC

バッテリー 容量:2200mAh
SIM スロット数:2タイプ:micro/micro
SIMロックフリー
ネットワーク(周波数帯) 2G:GSM:850/900/1800/1900MHz
3G:UMTS B1/B6/B8/B19
FDD LTE:B1/B3/B8/B19

カメラ:前面500万画素、背面1,300万画素
Bluetooth 4.0
IEEE802.11b/g/n
バッテリ2,200mAh
カラー:ホワイト・ブラック・シャンパンゴールド

 

 

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どう? これ、値段(19,800円 税別)に比べてスペックけっこう良くない? メモリなんて2Gだよ。普通、この値段だったら1Gだよね? しかもデュアルSIM。信じられない。恋敵ながらあっぱれって感じ? 

そりゃあもう、他の女たちもすぐ追随してくるでしょうね。いよいよアンドロの子どもたちのコモディティ化が加速してきたなってわたしは思ってる。パソコンの値段しかり、ネット回線の料金しかり、崩れ始めるとあっという間だから。あたしも気をつけなきゃ。

そんなこんなで、最近なぜだか、この今の状況と20年前のあの悲劇がだぶって見えてきてるの。悲劇というのはあたしにとってで、あなたにとってはそうじゃなかったかもしれないけれど。あのときのことに負けなかったから今のあなたがあるんだものね。

 

ただ、もうあのときのあたしのような不幸な女を作らないで。あなたはあなたらしくブレずにやっていってほしい。

 

大きなお世話かもね。でも、ねえあなた、ほんとに大丈夫? これからブランド価値をどう維持していくの? 

今日また思ったのはそれ。カフェに入ったら、あなたの子どもたちが大勢の人間を引き連れてた。仕事だったのか何だったのかは知らない。でも、昔だったらその人間たちってわりと特徴的だった。ひとくくりにできたというか。ちょっとお高くとまった、スカした奴らだったじゃない? あたしもふくめて。

でも今はどう? これといった特徴のない人間ばっかり。自分のことを卑下するわけじゃないけれど、これまではあたしとダンナの子どもの方が、なんというか野暮ったい人間を引き連れてたのに。それがまるで逆転したみたいで。

 

あなたの子どもたちってスマートだけど頑固なところもけっこうあるわよね? あなたによく似てる。マイクとかアンドロの子どもはけっこう抜けてるところがあるけど、なんというか逆にいえば柔軟だから。あなたの子どもたちはこれからちょっと苦労するかもしれないね。値段だって大事だし。結局はそのバランス。それがいつ崩れるか、ひやひやしながらわたしは見てる。

 

動揺してるのはたぶんあたしだけ? あのときもあなたはすぐに冷静さを取り戻したもの。

そう。あなたはあっけなくあたしを捨てた。あのままではダメだってことに気づいたのね。浮気なんてすべきじゃなかったと。でも、当時のあたしは、あなたが帰ってきてくれると信じてた。そしてあなたと添い遂げたいと思ってた。いいえ、恨みごとを言いたいわけじゃない。あなただって人の子。あれは一時的な気の迷いだった。あたしもあなたと出会ったことを後悔はしてない。あなたがいたからこそ、今のわたしがいると思ってる。

 

マイクに拾われて、わたしはそこそこ幸せに元気でやってます。アンドロの子どものこととかは口実で、ほんとは今日は別の言葉をいちばん伝えたかった。あのとき言えなかった言葉。だから「前略」なら「草々」だろってあなたは笑うだろうけど、別の挨拶で結ばせて。

 

Thank you, Mac. Good-bye!